このサイトを見ている皆さんはたぶんご存知の通り、平成30年4月、介護報酬が改定されます。
大規模型の通所や通所リハビリなど、報酬改定により大きなマイナスになると見込まれる事業所も多いと思います。
すでに改定後の試算を出している事業所も多いかもしれませんが、
今後に向けて明るい希望だけが待っているわけではないことはどこも実感しているのではないでしょうか。
平成30年改定報酬単価決定!訪問介護は?通所介護は?どうなる運命の4月 – https://t.co/FAPdewKBFz pic.twitter.com/9LOeAcow1a
— welconnect (@welconnect) 2018年1月27日
この記事のコンテンツ
生活機能向上連携加算ver2.0
さて、そんな中で注目されている加算の一つが生活機能向上連携加算です。
これまで、訪問介護事業所のみが算定可能だった加算ですが、知らなかったという方も多いと思います。
実は、全国でひと月に算定される数は非常に少なく、実態調査の結果では平成29年4月では156件しかなかったということでした。
これが、平成30年からは以下の事業所で算定可能になります。
1.通所介護・地域密着型通所介護
2.認知症対応型通所介護
3.短期入所生活介護
4.特定施設入居者生活介護・地域密着型特定施設入居者生活介護
5.介護老人福祉施設・地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
6.小規模多機能型居宅介護
7.定期巡回・随時対応型訪問介護看護
8.認知症対応型共同生活介護
普通、算定件数が少なかった=需要がない、もしくはなんらかの不備がある と思うところですが、
それをごり押しして無理やり需要を作ろうとするという傾向にありますよね。
ただ、地域のリハ専門職との連携で加算を算定し、計画・評価を行っていくというのは今後様々な展開が期待できます。
例えば訪問介護の場合はこのような算定要件となっています。
【単位数】
生活機能向上連携加算(I)100単位/月
生活機能向上連携加算(Ⅱ)200単位/月
【算定要件】
生活機能向上連携加算(I)
・ 訪問リハビリテーション若しくは通所リハビリテーションを実施している事業所又はリハビリテーションを実施している医療提供施設(原則として許可病床数200床未満のものに限る。)の理学療法士・作業療法士・ 言語聴覚士・医師からの助言(アセスメント・カンファレンス)を受けることができる体制を構築し、助言を受けた上で、サービス提供責任者が生活機能の向上を目的とした訪問介護計画を作成(変更)すること
・ 当該理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師は、通所リハビリテーション等のサービス提供の場において、又はICTを活用した動画等により、利用者の状態を把握した上で、助言を行うことを定期的に行うこと生活機能向上連携加算(Ⅱ)
現行の訪問リハビリテーション・通所リハビリテーションの理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が利用者宅を訪問して行う場合に加えて、リハビリテーションを実施している医療提供施設(原則として許可病床数200 床未満のものに限る。)の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師が訪問して行う場合
ポイントは、
訪問リハ・通所リハのPT等のセラピストだけではなく、原則として許可病床数200床未満の医療提供施設というのが加わりました。
例えば退院時に医療機関のリハ職との連携を行うことなんかも考えられそうです。
それから、訪問看護ステーションも医療提供施設ということであれば、
訪問看護ステーションのセラピストもこれに該当すればもっと広がりそうですが、そのあたりは解釈通知を待たなければいけないでしょうね。
連携するセラピスト側にどのようなメリットがあるのかは、診療報酬で該当するものがあるのかというところでしょうけれど。
厚生労働省が求める”連携”とは
生活機能向上連携加算だけではなく、
地域での連携を求める改定内容も随所に見られています。
ケアマネと医療との連携、
ケアマネと障害の計画相談事業所との連携、
特養と入院先医療機関との連携・・・
ただ、”顔が見える”だけの連携ではなく、
お互いの視点が目に見える形での連携・共有を進めていくことが求められています。
でも、「連携しましょ」「連携しましょ」では話は進まない。
どんなニーズがあるのか、逆にどんなことができるのか。
それを事業者から地域に発信していくことも大事です。
同じサービス種別での横のつながりはどこの地域でも定期的に持っていると思いますが、
サービス種別を超えた横のつながりができる事業所連絡会・交流会といったものに関してはなかったり、開催頻度も少なかったりと。
メーリングリストは作ったものの、しばらく誰も投稿していない・・・。なんてことも。
事業所が発信していくツールを持つこと。
ウェブもその一つです。
ツイッターやフェイスブックなどSNSなども活用し、グループを作って情報共有などをするのも一つの方法です。
そのためにも、事業所の自己紹介をするためのウェブサイトはぜひ持っておきましょうね!
あと、海老名市が6級地から5級地に格上げされます(笑)。どう考えても6じゃないでしょ、海老名は!!
“介護報酬改定が迫る今、見直すべき事業所連携ネットワークについて” への2件のフィードバック