「介護の日」(11月11日)に合わせ第6回「介護に関する意識調査」
介護ロボットによる身体介護を約8割が肯定的
有料老人ホーム・高齢者住宅を運営するオリックス・リビング株式会社(本社:東京都港区、社長:森川 悦明、以下「オリックス・リビング」)は、「介護の日」(11月11日)に合わせ、今年も全国の40代以上の男女1,238名(男性737名、女性501名)を対象に、第6回「介護に関する意識調査」を実施しました。
ちょっと興味深いデータもあったので紹介したいと思います。
まず、表題にあった介護ロボットについてですが、このような調査結果となっています。
・介護ロボットによる身体介護については、「推奨されていれば受けてもよい」(71.5%)、「積極的に受けたい」(8.8%)となり、約8割(80.3%)が肯定的な結果となりました。また、女性は年代が上がるにつれて(40代66.7%→60代72.1%)介護ロボットによる身体介護に積極的な意向となりました。(参考資料:16)
・介護ロボットに肯定的な理由としては、「ロボットは気を使わないから」(56.6%)、「本当は人の手が良いが気を使うから」(30.0%)となり、昨年に続き、人手による介護を受けることに心理的負担がある様子がうかがえました。(参考資料:17)
・試作段階の介護ロボットの体験や実証試験のモニター募集があった場合の参加意向については、「参加したい」(30.6%)、「どちらでもよい」(42.1%)となり、60代女性では約4割(39.5%)が「参加したい」という結果となりました。(参考資料:18)
ロボットの利用について肯定的な意見が多かったと紹介されています。
ただ、まだまだ在宅で身体介護に利用されるという段階には遠い状況で、それを推奨されていれば受けてもよいと答える方が多かったわけで、
そう考えると、まだまだ自分が介護を受けるようになるのは先の話で、
そのころには介護ロボットも安全性も確立し普及しているんじゃないか、といった考えの人が大多数なんじゃないでしょうか。
同じ調査ではこんなデータも。
・家族の介護について、約9割(85.7%)が不安を感じると回答しました。男性(82.9%)に対し、女性(89.8%)の方がより不安を感じています。(参考資料:1)
・自身の介護についても約9割(85.8%)が不安を感じると回答。不安を感じていないと回答した人は、男性(18.2%)、女性(8.4%)となり、男性の方が不安を感じていない結果となりました。(参考資料:2)
・自身に介護が必要になったときについては、「まだ何も考えていない」(68.3%)、「考えているが、まだ家族に伝えていない」(24.0%)となり、約9割(92.3%)がまだ具体的な行動に移っていない結果となりました。(参考資料:3)
・将来に不安を感じながらも具体的な準備をしていない理由のうち、「まだまだ先だと思うから」(43.5%)、「イメージがつかないから」(37.8%)、「分からない」(17.0%)となりました。(参考資料:4)
・人生設計の中に介護費用が「含まれている」と回答した人は、29.2%でした。この数字は年代ごとに上昇し、男性は50代(16.7%)→60代(32.8%)、女性は50代(28.8%)→60代(47.2%)と男女共に60代になると急激に介護費用を考え始めている様子がうかがえます。(参考資料:5)
・高齢期以降に発生する事項で家族に伝えていることについては、「延命治療の要・不要」(32.1%)、「葬儀について」(21.6%)、「重大病名の告知の要・不要」(15.6%)、「墓の形式」(12.2%)となり、「介護の形式」(8.6%)は例年と変わらず低い結果となりました。また、「何も伝えていない」と回答した人は58.7%と過去最高の数値になりました。(参考資料:6)
介護に対する不安を感じているものの、実際に何かを考えているわけでもなく、準備をしているわけでもない。
ここからも、介護と言う問題がまだ先の事だと思っている人が多いということがうかがえます。
こういった人たちが、介護という問題について、いつ自分に降りかかってくるかもわからない問題としてとらえるようになるためには、
根気強い啓発活動も必要ですよね。