10年越しの悲願だった昇格を決めた湘南ベルマーレ。
このオフ、大きな補強を行うだけの資金力もないチームにとって、
最も大きなサプライズは、村松大輔の日本代表選出ではないだろうか。
昨シーズン、JFLホンダから加入したセンターバック。
12月に20歳の誕生日を迎えたばかりの青年は、
決して恵まれた体格でもなく、筋肉質な印象もみられず、
屈強な外国人FWと渡り合うにはどこか頼りない。
しかし、いつの間にか危険な場面にも顔を出し、
するすると体を寄せて、
あっという間にマイボールにしている。
スピードやポジショニング、カバーリングの巧妙さは彼の年齢やキャリア、さわやかなルックスとは
まったく不釣合いで、時として見る側をぞくぞくさせる。
チームの大黒柱でもある斉藤俊秀を失ったことで
守備の崩壊を懸念していたサポーターの不安を、涼しい顔で吹き飛ばした村松。
昇格を決めたこのシーズンの最大の功労者といっても過言ではないかもしれない。
もちろん、まだまだ課題もある。
泥沼ともいえた4連敗のきっかけを作った福岡戦など、
シーズン後半には明らかに精彩を欠いた試合が目立った。
それでも、岡田日本代表監督は、村松のポテンシャルの高さを大いに評価したということだろう。
ロンドンへの布石ではなく、南アフリカへの希望を乗せて。
村松大輔の挑戦を応援したい。
けれど、オフはもうちょっと休ませてあげて欲しい・・・。新婚だし。