湘南ベルマーレは横浜FCとの対戦に敗れ、今季4敗目。
27試合で4敗という数字自体は、開幕前の予想から考えれば驚異的な数字ですが、
引き分けが二桁あるので、一つの負けが勝ち点的には相当痛い上位争い。
前節も勝ちはしたけれど内容の伴わない試合で、
さすがに夏の暑さが選手に大きなダメージとなっていることについては目に見える状況になっています。
そんな中、注目したいのが、すっかりチームリーダーとしての貫録十分なティーンエイジャー、遠藤航。
今季はセンターバックとして、またときにはボランチとして、チームを牽引していますが、
どちらの方が適性があるのか、というのは大きな疑問です。
開幕以降、16節まではセンターバックの中央で起用されていましたが、
16節の徳島ヴォルティス戦の前半に接触プレイで負傷、以降、6試合を欠場し、
復帰後はボランチもしくはセンターバックとして試合に出場していますが、
北九州戦のように、途中からポジションを変えるという試合もありました。
センターバックとして、177cmという身長は大きなハンデとなりますが、
遠藤航はそれを補って余りあるボール奪取や危機管理能力を持っています。
また、後方からのビルドアップも長けていて、
右サイドをフリーで走る古林将太にピンポイントのフィードを送り込むシーンなども多いです。
ボランチとしても、アンカー的なポジションに入り、ボール奪取からの展開など、
19歳とは全a??感じさせないスケール感を漂わせています。
適正としてどちらのポジションがいいのかといえば、
今J2でやっている以上はセンターバックなのかなというのは個人的な意見ですが、
遠藤航自身が海外志向を強く持っていることを考えると、
海外のトップリーグでやっていくには177cmという身長では厳しいのかなと。
清水に移籍した村松大輔も176cmという体格面でのハンデを持ったセンターバックでしたが、
J2ではそのスピードとボール奪取を武器に圧倒的な存在感を見せ、昇格に大きく貢献しました。
けれど、J1では相手FWの個の力に対抗できずにスランプに陥りました。
清水に移籍して2年目、ボランチとしてようやく開花してオリンピック代表に登りつめましたが、
村松にしても、遠藤にしても、
レベルの高いリーグで戦っていくには身長というハンディキャップは重くのしかかるのではないでしょうか
将来的なことを考えれば、ボランチとして経験を積んでいくことが必要だと、
きっと遠藤航本人もそれに気が付いているんじゃないかな、と思います。
選手個人の成長を基本路線に据えているチョウ監督としては、ボランチで起用してあげたいところなんでしょうけれど、
勝つためにはセンターバックで起用したい試合も多くなるでしょうし。
大井がセンターバックの中央のポジションとしてある程度めどが立っているのが救いですが、
遠藤航の起用法は今後もチームの命運のカギを握るのかもしれませんね。