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Google、医療・健康の検索結果を見直し 「より信頼性高いサイト」上位に
Google Japanは12月6日、医療や健康に関する検索結果を改善するため、Webページの評価方法をアップデートしたと発表した。医療従事者や専門家、医療機関などが提供するページが「より信頼性が高く有益な情報」として上位に表示されやすくなるという。医療・健康に関する検索結果の約60%に影響するとしている。
一般ユーザーの大半は、専門用語ではなく日常生活で使う平易な言葉で検索しているという。医療関係者には「Webコンテンツを作る際、一般ユーザーの検索クエリや訪問を考慮に入れてほしい」と呼び掛けた。
昨年、ディー・エヌ・エー(DeNA)の医療情報キュレーションサイト「WELQ」に「不正確な情報が掲載されている」「他メディアからの無断転載とみられる内容が多い」などの指摘が相次ぎ、各社が掲載内容を見直している。
Googleは今年2月にも「検索結果のより上位に自ページを表示させることに主眼を置く、品質の低いサイト」の検索順位を下げるよう、評価アルゴリズムを変更していた。
いわゆるWELQ問題で注目された不正確な医療情報が検索順位で上位になっているという問題ですが、
Googleはアップデートを行い、医療従事者や専門家、医療機関が提供するページの情報の信頼性を高いと判断し、順位に反映することとなりました。
つまり、素人の書いた医療に関する情報よりも、医療機関で発信する情報のほうが正確で価値が高いという基準を持つことになりました。
Googleウェブマスター向け公式ブログにはこのように掲載されています。
Google では、今週、日本語検索におけるページの評価方法をアップデートしました。
この変更は、医療や健康に関する検索結果の改善を意図したもので、例えば医療従事者や専門家、医療機関等から提供されるような、より信頼性が高く有益な情報が上位に表示されやすくなります。本アップデートは医療・健康に関連する検索のおよそ 60% に影響します。Google では、医療や健康だけに限らず、今後も継続的に検索の改善に取り組んで行きます。
現在、毎日数百万件以上の医療や健康に関する日本語のクエリが Google で検索されています。これを分析してみると、医療の専門用語よりも、一般人が日常会話で使うような平易な言葉で情報を探している場合が大半です。日本のウェブには信頼できる医療・健康に関するコンテンツが多数存在していますが、一般ユーザー向けの情報は比較的限られています。
もし、あなたが医療関係者で、一般のユーザーに向けたウェブでの情報発信に携わる機会がありましたら、コンテンツを作る際に、ぜひ、このような一般ユーザーの検索クエリや訪問も考慮に入れてください。ページ内に専門用語が多用されていたら、一般ユーザーが検索でページを見つけることは難しくなるでしょう。内容も分かりづらいかもしれません。ユーザーがあなたのサイトを見つけるために使用している検索キーワードのリストは、Search Console で確認することができます。もし、そのリストが専門用語で占められていたら、一般ユーザーの多くはあなたのサイトの情報にアクセスできていない可能性があります。
Google では、アルゴリズムの改善やウェブマスターへの情報提供などを通じ、検索の改善に日々努めています。もし問題のある検索結果を見つけた場合には、デスクトップでは「フィードバックを送信」から、モバイルの場合は「ご意見・ご要望」からお知らせください。検索を改善するための情報として活用させて頂きます。
要点としてまとめると、以下の3点が重要なポイントとなります。
・医療機関や医療従事者から提供される情報は信頼性の高い情報として評価
・医療関係者は専門用語を多用しないよう考慮すべき
・今回のアップデートは医療・健康関連の検索のおよそ60%に影響
それぞれのポイントについてみていきます。
Googleは医療機関や医療従事者から提供される情報は信頼性の高い情報として評価している
一般の人・素人のライターがいくら情報をかき集めて丁寧に文字数やキーワード出現回数に配慮して構成したページよりも、
専門職や専門機関の情報を重視する。
NAVERまとめやYahoo知恵袋の情報などの順位も今回のアップデートで下降しているようです。
つまり専門機関が発信する情報は価値があり、もっと専門家が情報を発信するべきだというメッセージでもあります。
健康・医療の分野に関しては医療デマが検索結果に蔓延していた評価基準を一新したといっていいでしょう。
それでは介護の分野ではどうでしょう。
介護事業者が介護技術についてウェブサイト上で詳細な情報を提供することはきわめて稀です。
コンテンツは医療機関や製薬会社のコンテンツの量と比較すれば圧倒的な差があります。
介護の専門機関として、
例えばデイサービスで行っているプログラムの効果について根拠をもって紹介したり、
訪問介護事業所で家庭でできる介護技術や身近なもので代用できる介護用品などの情報を提供したり、
福祉用具の事業所で福祉用具の使い方や新商品の特徴などを解説したり、
専門機関としてコンテンツ作りをすることがウェブサイトの評価につながる可能性は高くなります。
まずは一度、自社サイトのコンテンツについて見直しをしてみてはいかがでしょう。
医療関係者は専門用語を多用しないよう考慮すべき
これはSEOに限ったことでもないし、ウェブサイトに限ったことでもありません。
医療関係者が情報提供する際には専門用語については十分配慮しなければいけません。
もちろん、専門用語を使うことそれ自体がダメなわけではなく、
用語解説のような情報提供を設置するというのもコンテンツとして非常に有用でしょう。
専門用語をキーワード検索するという機会も多いはずですから、それも専門機関として提供できる価値の高い情報です。
どうしても専門用語を入れなければいけない時も、マウスオーバーで用語解説するなどのサイト設計も重要です。
いずれにしても、貴重な情報発信源として大幅に順位を上げた医療機関や製薬会社などのサイトには
その分、発信する情報によりわかりやすい情報を提供するようにという注文が付けられたと考えていいでしょう。
今回のアップデートは医療・健康関連の検索のおよそ60%に影響
今回のアップデートは非常に大規模なアップデートになったことは間違いありません。
公式ブログでも、
Google では、アルゴリズムの改善やウェブマスターへの情報提供などを通じ、検索の改善に日々努めています。
と宣言しており、今回のアップデートで終わりではないことも示しています。
常に利用者の立場に立ち、コンテンツの質の拡充を意識していきましょう。
ウェブサイト作りに困ったときには、
介護福祉事業に特化したウェブ制作を行うウェルコネクトに、どうぞ気軽にご相談ください。