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介護報酬改定の全体像
ご存じの方も多いと思いますが、令和3年4月に介護報酬改定が行われます。
少しずつ全体像が見えて、方向性もわかってきましたね。
大幅な単価ダウンになりそうなのは訪問看護での理学療法士・作業療法士等の訪問でしょうか。
それ以外のサービスに関しては、また加算の部分で大きなテコ入れがありそうです。これまで増やす一方だった加算ですが、算定の割合の少ない加算を見直して、要件を緩和したり新しい加算にリニューアルしたりするものが多くなりそうですね。
しっかりと情報整理しないと混乱しそうですね。注意しましょう。
こっちのニュースブログでもまた紹介していければと思っています。
感染症・災害への対応力強化へ
今回の介護報酬改定の概要でいの一番に出てきている文言がこれ。
「感染症や災害への対応力強化」
感染症や災害が発生した場合であっても、利用者に必要なサービスが安定的・継続的に提供される体制を構築
日頃からの備えと業務継続に向けた取組の推進
・感染症対策の強化
・業務継続に向けた取組の強化
・災害への地域と連携した対応の強化
・通所介護等の事業所規模別の報酬等に関する対応
令和3年度介護報酬改定に関する審議報告(案)の概要
新型コロナウイルスの影響で感染症対策、さらに災害対策という部分をいきなり出してきています。
業務が継続できるための計画や研修、訓練の義務付け、地域住民が参加しての災害訓練などが挙げられています。
介護報酬プラス改定は災害・感染症対策とセット
今回の介護報酬改定、全体で0.7%の報酬アップという報道がされています。
でも、ただプラスなのではなく、災害対策・感染症対策とのセットのプラス改定と考えた方がよさそうですね。
つまり、「介護報酬を増やしてあげるから、その代わり災害対策とか感染症対策はしておいてね」と言われているようなものです。
その災害・感染症への対応として求めているものの一つが事業継続計画(BCP)です。
事業継続計画(BCP)とは
事業継続計画とはそもそも何か、簡単に紹介します。
[Business continuity plan]の頭文字をとって、BCPと呼ばれていますが、困難な状況にあっても事業を継続するための計画です。
大規模な自然災害や、今回の新型コロナウイルスのような感染症などの事態が起きた時、被害を最小限にしつつ、利用者へのサービス提供を継続する方法を準備しておきなさいと。これが事業継続計画です。
そんなことを言われても、どんな計画を作ればいいのか・・・
という方は厚生労働省がガイドラインを作っていますので、まずはそれを見てみましょう。
大きく自然災害発生用のガイドラインと新型コロナウイルス感染症発症用のガイドラインが示されています。
災害や新型コロナウイルスの感染者が発生してもサービスを継続できるようにしておいてね、っていうことなんですよね。
でも、介護や医療という人の手を介さなければ提供できないサービスを非常時でも継続するというのは本当に大変なことです。
状況によっては優先順位を絞ったり、サービスの提供を最低限に制限することも必要になります。ただ、それを良しとしない利用者や家族もいることも容易に想像できます。
事業所にそれを求めるだけでなく、サービス利用者もそれが理解できるように国から積極的に周知してもらいたいです。
“令和3年介護報酬改定へ向けての準備を!感染症・災害への対応力強化” への3件のフィードバック