介護保険施設、利益率は8~10% 民間病院の約5倍
介護保険施設の平均利益率(収入に占める利益の割合)が8~10%に達し、約2%の民間病院と比べて格段に高いことが、厚生労働省の「介護事業経営概況調査」で分かった。来年度には介護報酬改定が予定されており、同省では今回の調査結果を参考に、報酬を見直したい考えだ。
調査は昨年9月の1カ月間の収支を報告してもらい、その平均を算出した。全国から無作為に3201施設・サービス事業者を選んで調査し、半数強の1694から有効回答があった。
介護保険施設の利益率は、特別養護老人ホームで10.2%(補助金を含む)、介護老人保健施設で10.6%、介護療養型医療施設で8.1%(介護保険適用病床のみでは3.0%)だった。厚労省の03年度医療経済実態調査によると、民間病院の利益率は2.1%で、介護施設への報酬は03年度に行われた前回の介護報酬改定で約4%引き下げられたが、厚労省では「なお利益率は高い水準にある」とみている。
在宅利用者向けのサービス事業所は「通所リハビリテーション」の16.5%を最高に、「訪問看護ステーション」10.4%、「認知症グループホーム」9.2%などが高い利益率を示した。一方、「居宅介護支援」はマイナス15.9%と最も低く、「訪問介護」が1.6%、「訪問入浴介護」1.5%だった。
自分の介護福祉についてのブログ、「HelperTown」でも書きましたが、
さまざまな要因があり、
単純に病院等と比較することもできないとは思いますが、
比較的介護施設の運営は安定しているのが事実です。
が、現場には人件費削減、コスト削減と、
その利益率がサービスに還元されていないケースも少なくありません。
ホームページに関しても、病院と介護施設のホームページを比較すると、
質・量ともに、介護施設は大きく差を開けられています。
なぜ、介護施設は社会へと意識を向けていくことができないのか。
安定した運営の中で、競争が生まれることが少なく、
運営側に(企業)努力がなされないことも大きな一因となっていると思われます。
今後の介護報酬改定で、施設への報酬は削減されていくことでしょう。
そのときに、生き残ることのできる施設は、どんな施設か。考えてみてください。
社会に選ばれる施設であるために、
いまこそ、施設は考えるべきではないでしょうか。