2013年J1シーズンも残り9試合。
湘南ベルマーレが残留のために、埋めなければいけない勝ち点の差は8。
これまでの戦績からいって、絶望的ではないにしても、絶望に限りなく近い数字です。
それでも諦めない湘南サポーター。
アディショナルタイムに訪れた衝撃的なオウンゴールで、鳥栖との勝ち点差が10に広がった試合後。
失意のイレブンに湘南サポーターが届けたのは罵声でもブーイングでもなく、チームを鼓舞する歌声でした。
もしかしたら、選手たちを鼓舞しているだけではなく、
誰もがその場に今にも崩れ落ちそうな自分自身を必死で奮い立たせていたのかもしれません。
湘南ベルマーレは諦めの悪いクラブです。
それがこのクラブの培ってきたイデオロギーです。
チームの消滅が目の前に迫っていた1999年、
どんなに勝ち点を取れなくても、必死にあがき続けてチームの存続を手に入れました。
10年ぶりの昇格を手に入れた2009年、
シーズン通算10度もアディショナルタイムにゴールを決め、土壇場での勝ち点を積み重ねました。
昨年も、最終節で京都を逆転して手に入れたJ1への挑戦権。
諦めないことで手に入れてきたものの価値の大きさを考えれば、
まだ9試合もあるこの時点で諦めるような人はいないでしょう。
たかだか優勝の可能性が数字上なくなったくらいでしょう。
相模川が増水してグラウンドが水没したくらいで、チームがバラバラになるわけないでしょう。
湘南ベルマーレは諦めない。
湘南ベルマーレを諦めない。